主任 柴田 竜也 様

トステム株式会社

 

東京都江東区大島2丁目1番1号

住宅サッシ統轄部 サッシ商品部 サッシ商品企画グループ

 

主任 柴田 竜也 様

 

日本最大級を誇る建材・設備のショールームのあるトステム本社を訪問しました。同社は1923年創業、1949年設立。1966年にアルミサッシ事業に参入、その後エクステリアの新市場を創出。1980年代半ばには住宅設備機器や内外装材へと事業を拡大。1990年代には住宅用構造体パネル事業を開始。現在では日本の超高層カーテンウォールビルの70%以上に同社のビルサッシが採用されており、また住宅に使用される約7割のアイテムを扱う総合住宅建材・設備メーカーとして、誰もが周知の企業です。そんなトステムの多くの製品の中でも、昨今制定された住宅エコポイント制度の対象製品として話題の二重内窓サッシ〝インプラス〟の企画・販売に携わっておられる柴田主任にお話をうかがいました。

●二重内窓サッシの需要背景

 

インプラスのような二重内窓サッシは目新しいものではなく、特に断熱が重視される東北などの寒冷地では以前から需要の高い製品でした。それが最近になって省エネ、エコといった点で注目されるようになり、全国に需要が広がったものと思われます。インプラスも当初は主に結露防止を訴求ポイントとしていました。

 

ユーザーの多くは〝なぜ結露するのか?〟ということを意外にご存知なく、解決策を知らないままに窓ガラスの水滴を毎日拭き取っている・・・どちらかというとそんなユーザーに対応した製品でした。また、一昔前のサッシはアルミと一枚ガラスだけで構成された断熱性に劣ったものが多かったため結露問題も深刻だったようです。こうした以前からの悩みであった結露問題が、省エネ、エコといった広義に解釈されてきた、というのが需要の変遷のようです。さらに集合住宅では外部に面したサッシは共用部分に属するため簡単にリフォームが出来ませんが、内窓ならば専有部分なので可能です。二重内窓サッシはそうした需要にも応えることが出来たのでしょう。

 

 

 

●インプラスのリフォームメリット

 

インプラスのリフォームにはユーザーに対して明確な訴求ポイントがあります。

 

まずは〝ワン・デイ・リフォーム〟。ユーザーにとってリフォームは、費用がかさむ上に、普段はプライバシーが保たれている自宅内に工事業者が出入りすることでかなりストレスを感じるものです。

 

なかでもサッシは特にリフォームの困難な部位であり、通常のサッシ交換となると開口部周りの造作、内装、外装の補修といった長い工程に及びます。

 

その点インプラスはサッシ工事にもかかわらず既存の窓にドライバーで後付するだけ。ワン・デイどころか1時間程度で完了するリフォームです。

 

このようにユーザーの心理負担が軽いということは大きな訴求ポイントです。次に〝ビフォー・アフター〟効果が継続して明白であること。例えば模様替えや建具の取替えといったリフォームは、完成時点でのユーザーの喜びは新鮮ですが、いずれ時がたつとリフォーム前のことなど忘れてしまってそれが当たり前の存在になってしまいます。

 

ところがインプラスの場合は、防音や断熱効果が向上されていることが、窓を開閉する度に体感できるため「やっぱりリフォームしてよかった」という実感が継続します。これも他のリフォーム商材にはない特長といえます。

 

インプラスにリピート需要が多いのは、こうした点に起因するものと思われます。

 

 

●住宅エコポイント制度の今後

 

今話題の住宅エコポイント制度は、ユーザーが購入する特定の対象製品・工事についてポイントがつき、これを「環境配慮製品」「地域産品」「商品券・プリペイドカード」などと交換できる制度です。インプラスはこの対象製品で あり、当制度はまさに拡販への追い風といえます。

 

このポイント申請にはメーカーが発行する対象製品についての性能証明書、施工者が発行する工事証明書、領収書、及び施工の事実を証明する写真などが必要となります。2月下旬の現在、エコポイント発行及び商品への交換申請の受付が、今年の3月8日よりスタートすること、そしてその申請手続きは、全国約3800箇所の窓口(住宅瑕疵担保責任保険法人の取次店)、または郵送によって行うことが決定されています。

 

今後是非普及して欲しい制度ですが、先行実施されている家電エコポイントの現状を見ると、なんと申請された55%に不備があり無効となっています。単純な家電でさえこんな状況であるのに、提出書類が多く、施工などが複雑にからむ住宅エコポイントの場合、今後果たしてスムーズに進むかどうかが懸念されるところです。

 

また住宅エコポイントには先述した物品交換以外に「即時交換」という特典があります。これは得たポイントを、当該エコリフォーム工事に追加実施した工事費用に充当できる、というものです。

 

例えばAさんが自宅のインプラスやバリアフリー関連工事を○○工務店に依頼して住宅エコポイントを申請し、10万ポイントを得たとします。このポイントをAさんは○○工務店に追加で依頼する内装工事などの費用に充当できる、といったしくみです。この申請は工事施工者がエコポイント申請と同時にする必要があり、その際、工事施工者の名称、住所、建設業者許可業者の場合は許可番号、口座番号、工事内容詳細情報等が必要となります。

 

結果的には○○工務店は工事費用をユーザーからではなく申請機関を経由して国からもらうことになります。こうなるといよいよ手続きが複雑になることが予測されますが、いずれにせよ住宅エコポイント制度は、今後のリフォーム市場活性化の要となることから、私たち建材メーカーも、施工業者の方々も、ユーザーに対して啓蒙活動を実施して、需要喚起に努めていく必要があると思われます。